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暇なので仕方ないと思うんだ。
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まずね、美学芸術論に参加している学部生と院生の半分くらい...
レベル低すぎ。

院生「博物館はジャンルジャンルって簡単に言うけど、年代とか形態とか基準がごっちゃだと思う」


・ジャンル
フランス語のgerne...芸術、ことに文芸における類型的にまとめられた作品群をさす。...基準の取り方をめぐるジャンル論は芸術研究の大きなテーマの一つ。
(百科事典マイペディア電子辞書版08年6月版より抜粋)


まさか文化の学徒にして、ジャンルという言葉の問題性(というこの言葉自体もまた注意を要するが――何でもテーマに仕立て上げる20世紀最大の遺物。)を知らない訳でもあるまいに。まあそもそもジャンルというのは分野と訳することが多いのだろうけれども、類型分け、分類とかの方が日本語話者の直感的には近いような気もするよね。
東京国立博物館の展示についてつっこむのは良いとしても、ジャンル分けすること自体に非難を向けるのはちょっと心が狭いなあ。


あと「日本という言葉は8cから使われた言葉なのに土偶を『日本』の名の下に括るのは」云々。
ちょっとまてと。国家勢力としての日本を展示理由の前面に立てたりしたらマーシャル諸島の物品を飾らなければいけなくなる。

江戸時代までで展示をひとつのまとまりにするのも、現実に収蔵されるべき物品に差異があるということも当然だが、「開国」以後の日本の文化的勢力を考えるとき、どの文物を「日本のもの」として国立博物館に収めるかは相当政治的な問題が付きまとうことが想像できないのか。
ああこんなのがワラワラいるなら院とはなんと素晴らしいところだろう!

こういうタイプが18世紀型の、国境線文化論を胸に抱いて生き延びていくのですね分かります

それからね、諸君、「場を再現して展示しろ」という主張に御執心の方が多くあられたようだけれども、それは間違いだよ。
ケースに収めるときと同じくらいに再現スタジオにおいて注目されるものは、既に僕と直接の関係を取り結んでいるもの、現代になお存在しているものと言えるのだからね。有り体に言えば説明する必要のないものだ、それは。

もし最上の再現があるとするならば、僕はいかなる物品にも注目することは出来ないだろうけれども、それは多分異国の館だ。
そして僕は相変わらず何物かに着目しようとする――それともそれを矯正する場を提供してくれようと言うのか?

そして最初のケースに戻されるというわけです。


何言ってるかわかんない子は竪穴住居でも作っておやすみ。
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